2012年12月24日 村橋ステム 第2.5回単独ライブ サブカルA級戦犯

2012年12月24日 19:00
村橋ステム 第2.5回単独ライブ サブカルA級戦犯@ZAZA POCKETS
出演:村橋ステム


2010年12月に行われた村橋ステムの第一回単独ライブを観て私は「アングラとサブカルにまみれたライブ」「知っている人にしか伝わらない」と書きました。
それから2年経って観たこのライブでは相変わらずアングラとサブカルにまみれっぱなしでしたが、しかし元ネタを知らない人でも楽しめるものに変化していました。
ネタとネタの間に詩の朗読があり、その中に「君の頭の中にない知識ばかりを溜め込んで何の意味があるのか?」といようなニュアンスの詩があったことからも、村橋さん自身が「伝わること」「他と共有すること」に対してより意識的になっていたことが窺えました。


村橋さんのネタやツイッターを見ていると、常人の数倍の量と質でインプットしていることが分かります。
平成2年生まれの彼がリアルタイムでは経験してないであろうことも、リアルタイムで経験している人より濃い密度で精通していたりします。
とはいえ大量にインプットしたところでそれだけでは意味がなく、それをどう消化しどのようにアウトプットするかという点が表舞台に立つ人にとっては重要でしょう。
インプットとアウトプットの間にどのようなフィルターをかけるか、それがセンスであり人間性でありクリエイティビティだと思うのですが、そのフィルターが徐々に確固たるものになりつつあることを感じさせる単独ライブであったと思います。


同じく朗読された詩で、カリスマ達への憧れに対する自分を「オリジナリティなんて無い。それが僕のアイデンティティだから」なんて自虐気味に表していたのも印象に残りました。


ネタの面白さだけではなく、生き様にもとても興味を惹かれる人です。


写真はチケット予約特典のDVDと聖夜に客席に撒き散らされたオリジナルコンドーム