2013年6月6日 コント×コント×コント

2013年6月6日 18:30-21:20
コント×コント×コント @中野Vスタジオ



10組が3本ずつコントをやるライブ。
MCは元みわこたにの小谷さん



■コンビ名(事務所):一本目/二本目/三本目



■トンコツポンコツワタナベエンターテインメント):不明/先輩/不動産屋
キャラ頼りで苦手だなーと思った。一年目だそう。



■Aマッソ(フリー):パリーグ応援団/転校生/喫茶店
三本目の喫茶店のネタが面白かったしウケていた。
ネタバレになってしまうけど、肘を切り取ったという設定で、元々肘があった部分には今何があるのか?と聞かれた加納さんがボケた後に「こんなもん大喜利や」と言い放っていたのがおかしかった。漫才の仕組み言っちゃうの。
5月に三日月トリオ主催ライブTAKE THISを見に行った時に、宮部さんが昔コメスタでAマッソを見てめちゃくちゃ面白いと思ったって言ってて、Aマッソと三日月トリオのネタのテイストの近さに妙に納得した。両者とも大阪大阪したネタだから、東京っぽいきちんとしたコントが好きな人には受け入れられないだろうなーと思う反面、他にこういうテンションの人がなかなかいないのでライバルは少ないとも思う。松竹辞めたそうですが次はどうなさるんでしょうね。



■大黒天(フリー):コンビニ店員とクレーマー/田舎に来た若者/強制労働施設
分かり易くて独自性もあって展開もしっかりしてて、芸歴3年目にしてこれだけやれるのは凄い。今年の4月に上京してきたそうだけど、大阪吉本の現状を考えると彼らが早い段階で東京に来たのは良い選択なんじゃないかなと。3年目でキングオブコント準決勝に行ったピテカントロプスの東京での評価のされ方を見てると、一年目でキングオブコント準決勝に行った大黒天の評価のされなさって何だったんだろう、と思ったり。賞レースが全てではないけど。
あと、若い子にウケないってことはないだろうけど5upのバトルライブの客層よりももう少し上の人たちの方が大黒天のコントを好みそうなイメージなんで、それこそ今オーディションを受けているらしいマセキなんてちょうど良さそう。



三日月トリオマセキ芸能社):姉貴の彼氏/カツアゲ/引っ越し
すっごく面白かったしすっごくウケていた。体感としてはっきりと分かる程明らかに、ウケてるなーーー!!!と思った。三日月の一本目を見終わった後に、今日はもう他の人達も含めてこれ以上面白いネタはないだろうと思っていたら三日月の三本目がさらに上回る大爆笑で、好きな芸人がウケてるのを見るのってこんなに嬉しいことなんだ、とほわほわした気持ちになった。ここ最近は事務所ライブでしか見ることが出来てなくて、事務所ライブでの彼らって局地的にしかウケないんですよ。だからこの日客席全体で笑いを共有できたことがとても嬉しかった。事務所ライブでの、面白いことやってるのに面白さが上手く伝わりきれてないもどかしさを拭える日が早くくれば良いなと思う。しかしこの日一番面白かった三本目のネタをそのまま事務所ライブでやってたとしてもウケるところが想像つかない。ひっぱたきまくるので多分引かれる。そこが面白いのに。



■八田荘(ワタナベエンターテインメント):超能力/関西弁/出産祝い
三日月トリオもさることながら八田荘もめっちゃくちゃウケていた。
八田荘のコントって、設定もキャラクターも無くて岩野と鈴木の会話ベースで進む、いわゆる漫才の書き方で作られたコントなんです。そういうネタってよっぽど上手い見せ方をしないとコントにする必然性を感じなくて違和感が生じる場合が多いんですが、彼らの場合は何故かコントの方がしっくりくる。不思議な魅力です。
こういうニュアンスの芸でクスクス笑いではなくがっつり爆笑を取れるのって結構凄いことだと思う。顔芸なんだけど顔芸なんて言葉で片付けては失礼だと思わされるくらいの説得力があった。
2年くらい前にたまたま話をさせて頂く機会があり、八田荘はたまにしかコントをやらないけど私はコントの方が好きですと伝えたところ、キタイ花んでもコントの方が順位が良いんです、と残念そうな顔をされていて漫才に余程の拘りがあるのだろうなと感じたのを思い出した。



■なないろパッパーマン(?):浮気調査/肝試し/高価な買い物



ストレンジサニィシアター(フリー):再婚相手/怖い話/10回クイズ
男二人、女一人のトリオ。
「男女コンビは、夫婦か、南海キャンディーズのような100パーセント恋愛を感じさせない組み合わせのどちらかでなければ難しい。1パーセントでもこの人達裏では男女の関係なのではと思わせてしまったら見方が難しくなる。」というような内容を、芸人同棲という番組で若手芸人とライセンスが話していたのを思い出した。
ストレンジサニィシアターはルックスが良い分ますます見方が難しいと思う。



■惑星ボルヘストゥインクル・コーポレーション):余命9ヶ月/映画/開店前の銀行
一本目のネタで数字を体に貼り付けていて、ビーフケーキのネタでこんなのあったなと思った。でもそれは偶然似ていただけかもしれない。ところが二本目が凄くて、ラーメンズなんてオンエアバトルでしか見たことない私ですら分かるくらいの、どう考えてもラーメンズを模倣したコント。こんなのラーメンズファンに見つかったらボコされるんじゃなかろうかと勝手に心配してしまった。三本目はわりかし普通のコントだったかな。二本目の衝撃がでかすぎてあまり印象ないけど。
更に家に帰ってからもう一つショックだったのが、ラーメンズと同じ事務所に所属してるということ!あのコントを事務所の人が見て何て言うのかめっちゃ気になるわ。事務所のカラーで同じ系統の芸人を集めるのは分かるけど、真似する人を所属させる意味って何なんだろうって思ってしまった。



■ゆうきたけし(ワタナベエンターテインメント):自殺を止める/ホームラン打ったら手術/浮気発覚
三つのコントタイトルからも分かるように、そんな手垢のつきまくったテーマでよくやるなーと思う。しかもメタなんて一切ない真っ向勝負のコント。それなりに面白いけど私はこういうタイプはあまり好みではないかな。



■アボカドランドリ(グレープカンパニー):徹底討論/霊視/天狗



感想
金属バット小林さんに「仮に田中大樹氏がいなくなってしまえば上方インディーズ界はリーマンショックのような事が起きてしまうのでは?と危惧する。」と言わしめた、大阪インディーズライブの元締め、シアター稲葉さんが東京で主催ライブをやるということで行ってきました。
それぞれのネタは上に書いた通りで、それ以外だと、小谷さんのMCが良かったです。キングコング西野との同居やホームレス生活に関するネットニュースを見てとんだ売名野郎だなと嫌いになりかけてましたが、やはりこったんはこったんで、分け隔てなく皆に全力で返す懐の深さが見ていてとても心地良かったです。
もし次回があればまた見に行きたいです。